「俺、来年YouTuberになるから」
たまにさいたまに帰ったタイミングで遊びに誘っても、予定があると全く相手にしてくれなかった菊地が、半年ぶりくらいに守谷に来て久々の温泉で放った一言にキャンは耳を疑った。
「…ゆ、YouTuberって…お前が…?」
「うん。」
どうやら、フリーターの友達とゲーム実況のYouTubeチャンネルを開設しようとしているらしい。
「へぇー…YouTuberねぇ…」
キャンが応援すべきか考えていると、菊地は続けてこう言い放った。
「あ、でもある程度収入が入ってきたら確定申告とかしないといけないな…」
どうやら、まだ始まってもいないYouTubeチャンネルの心配をしているらしい。
こいつ、YouTubeを舐めてやがる…
そんな菊地を心配し、色々聞いてみることにした。
「え、動画の編集とか出来んの?」
「いや、全く!」
「え、どうやって編集とかすんの?」
「これから、覚える!なんとかなるっしょ」
こいつ、YouTubeを舐めてやがる…
「今、収益化とか厳しくなってるらしいよ?」
「大丈夫!それ1本でやろうと思ってないから!月5万くらい稼げれば」
こいつ、世の中を舐めてやがる…
清々しい程の舐め発言に笑いが止まらなくなったキャンはもう応援してあげることにしました。
「YouTuberやるって事は、金の盾目指しちゃうの?笑」
「いやいや、キャンティー。まずは銀の盾からだよ笑」
ゲラゲラゲラゲラ…
そんな感じで更けていった守谷の夜。
そして、お互いの近況について報告しあっていた中、とあるキャンの告白に菊地が驚きの表情を見せ
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